改正労働安全衛生規則の施行からもうすぐ1年!
約90%が熱中症対策義務化を認知も、3割が対策強化に至らず
暑さ対策は空調中心、水分補給は後回し
最終更新日:2026年5月20日
調査サマリー
改正労働安全衛生規則の施行から1年となる6月1日を目前に、現場・製造等の職種を抱える会社の労務担当500名を対象に「職場の“暑さ対策”実態調査」を実施しました。
- 労働安全衛生規則の改正による熱中症対策義務化(※1)の認知度は86.4%
- ①の義務違反に罰則があることを「全く知らない」担当者が18.2%
- 暑さ対策は空調中心、「水・飲料の常備」は51.0%にとどまる
- 改正労働安全衛生規則の施行以降、企業の対応は水分補給の強化が最多
- 今後、新たに導入したい暑さ対策1位は「空調拡充」と「水・飲料の常備」
調査の結果、労務担当者の約90%が職場の熱中症対策義務化(※1)を認知していた一方で、約20%が罰則の存在を「全く知らない」という実態が明らかになりました。今後強化したい対策としては「水・飲料の用意」が最多だったにも関わらず、現在の実施率は約半数にとどまっていることから、「重要だと分かっているが十分に整備できていない」という企業のジレンマも浮き彫りに。さらに、約30%の企業が、改正後にも対策強化などの対応をしていないことが分かりました。
最後に、企業の水分補給対策としても導入実績の多い宅配水「クリクラ」の法人担当が、企業の暑さ対策の現状を解説いたします。
※1 対象となる職場条件:「WBGT(※2)28度以上または気温31度以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超えて実施」が見込まれる作業
※2 WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)値=暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数で、乾球温度・自然湿球温度・黒球温度から算出する数値
調査背景と改正労働安全衛生規則の概要
気候変動による気温上昇に伴い、職場における熱中症の発生が年々増加しています。厚生労働省の調査(速報値)によると、2025年の「職場における熱中症による死傷者数」は1,681人で、2016年(462人)の3倍以上になると想定されています。この現状を受け、2025年6月に改正労働安全衛生規則が施行され、対象となる条件の職場における熱中症対策は「努力義務」から「罰則付きの法的義務」になりました。
本改正では、WBGT(暑さ指数)28℃以上または気温31℃以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間を超える作業を行う場合に熱中症対策が義務付けられています。違反した場合には、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
施行から約1年が経過したいま、企業にはより実効性のある対策が求められています。そこで今回、義務化の対象となる可能性が高い現場・製造等の職種を抱える企業の労務担当500名を対象に、義務化の認知度や暑さ対策の現状、今後について調査を実施しました。
調査結果
1.熱中症対策義務化の認知は約90%も、“理解の深さ”には課題

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「詳しく知っている(41.6%)」と「なんとなく知っている(44.8%)」を合わせると、86.4%が義務化を認知している結果となりました。一方で、最多は「なんとなく知っている」であることから、制度の存在は浸透しているものの、自社への影響や具体的な施策までは理解が及んでいない企業が多いと考えられます。
2.義務違反の罰則、約20%が「全く知らない」と回答

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義務違反時の罰則については、「なんとなく知っている(51.8%)」 「詳しく知っている(30.0%)」を合わせると81.8%に達しました。しかし「詳しく知っている」は30.0%にとどまっており、罰則の重さや具体的なリスクを正確に認識している企業はまだ多くないと思われます。また、義務化の認知度と比べて「なんとなく知っている」「全く知らない」の割合が高いことから、“義務化は知っているものの罰則の存在は知らない”という企業が多いと考えられます。
3.暑さ対策は「空調中心」、水分補給対策は約50%にとどまる

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現在実施している対策としては、「エアコン・空調管理(68.6%)」が最も高く、次いで「水・飲料の常備(51.0%)」となりました。空調設備など“環境対策”は進んでいる一方で、水分補給といった“行動面の対策”は半数程度にとどまっています。また「特になし」と回答した人が6.8%存在することから、一定数の企業では十分な対策が行われていないという実態も明らかになりました。
4.義務化後は水分・空調対策強化が多数、ただし約30%は追加対応せず

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改正以降に新たに始めた対策では、「水・飲料の常備(31.8%)」が最多となり、「エアコン・空調管理(30.4%)」が続きました。この度の義務化を契機に、水分補給環境の整備に着手する企業が増えたことがうかがえます。一方で「特になし」が27.0%と高い水準にあり、義務化から1年が経過した現在も追加対応をしていない実態が浮き彫りとなりました。
5.水分補給は“強化ニーズが高い分野”、空調と並ぶ最重要テーマに

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今後強化したい対策としては、「空調設備の拡充(16.2%)」と並んで「無料で飲める水・飲料の用意(16.2%)」が同率トップとなりました。水分補給環境の整備が“最優先課題の一つ”として認識されていることが分かる一方、現状は水分対策の実施率が約5割にとどまっていることから、企業側には「重要だと分かっているが十分に整備できていない」というギャップが見受けられます。また「特になし」も12.4%にのぼり、新たな対策を実施する予定のない企業が一定数存在することが分かりました。
調査結果を受けて
今回の調査から、労務担当者の多くがこの度の義務化を認知している一方で、義務違反による罰則を知らない実態が明らかになりました。また、水分補給については「重要だと分かっているが十分に整備できていない」というジレンマを抱えていることが見て取れます。さらに、改正労働安全衛生規則の施行後に新しく始めた対策は「特になし」が約30%いることから、企業の暑さ対策に対する危機感はまだ高いとはいえません。
5月にも関わらず気温が30度を超え、今年は昨年以上の暑さが想定されます。まだ対策が十分でない企業も、環境面、行動面ともに具体的な暑さ対策を整える必要がありそうです。
クリクラ法人営業が解説する、企業の暑さ対策の現状
<解説者:株式会社ナック クリクラ法人室 室長 黒木秀一郎>
年々暑さが厳しさを増す中、企業の暑さ対策への意識は確実に高まっています。近年では、単なる「気配り」や福利厚生ではなく、労働環境整備・安全配慮義務の一環として捉えられるケースが増えています。一方で、水分補給は従業員任せとなっているケースも多く、環境整備にはばらつきが見られます。
“誰でも・いつでも・手軽に水分補給できる環境”を整えたいというニーズから、ウォーターサーバーの導入を検討される法人様が増えている印象です。実際に、クリクラの法人導入台数も増加しており、2025年4月~9月末は過去3年の平均に比べて154%の増加となりました。

法人のお客様とお話しをする中で感じるのは、水分補給は「本人任せ」ではなく、会社として仕組み化することが重要だという考え方です。特に暑い時期の職場では、忙しいと水分補給を忘れてしまう、という現実があります。だからこそ、ウォーターサーバーのように目につく場所に水分補給設備を置くなど、心理的にも行動的にも水分補給しやすい環境をつくることが、結果的に体調管理や集中力維持につながります。この機会に、職場の水分補給環境を見直してみてはいかがでしょうか。
調査概要
【調査に関するお問い合わせ窓口】
株式会社ナック IR・広報室
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メールアドレス:irpr@nacoo.com
TEL:03-3346-2870(受付時間 9:00~17:00※)
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